たじま児童劇団は、江原河畔劇場を拠点に、子ども達と演劇ワークショップをしています。現在は小学生の部(小学4年生〜6年生)と中高生の部、2チームで活動しています。
今日は、小学生の部「とよとよシアター」の活動レポートです!
2022.3.13[小学生の部]活動レポート
1月下旬に予定されていた活動日&発表会が延期になり、実に2カ月ぶりの活動日となったたじま児童劇団『とよとよシアター』。3月は、13㈰に控えた最終「発表会」に向けて全3回の活動が行われましたので、その様子をまとめてレポートします!
3/6㈰、1月の活動で子ども達が創作した3つの劇を、講師陣が台本に書き起こしたものが配られ、それを初めて読んだメンバー達。自分達で作った劇が文字になってる!おもしろいオチがついてる!と嬉しそうな反応を見せてくれました。早速、台本を使って各チームで読み合わせ。その後、台本を持ったまま立って動いて練習してみます。メンバー達はこれまでにも既存の台本を使った活動を経験したことがありますが、はじめは難しかった読みながら動くという作業もうまくこなせるようになって、より積極的に稽古に取り組むことができていました。中にはセリフをもう覚えようとしているメンバーも。なんと頼もしい!この日から芸術文化観光専門職大学の学生さんも各チームにアシスタントとしてサポートに入ってくれました。ほぼ一週間後には発表会本番…。各自、家でセリフを覚えること・小道具を考えることを課題に、この日は解散です。
翌週3/12㈯、この日から9:30~17:00と長時間の活動となります。みんなお弁当とおやつを持参し、ワクワクドキドキが入り混じったような表情で劇場にやってきました。でも、どんな日もやっぱりまずはコレ!大人も本気のドッチボール!!(笑) 子どもチームvs大人チームで2回戦、混合チームで1回戦が行われました。ドッチボールへかける思いの強さが溢れすぎて何度か不正が見られましたが(笑)、体も温まったところで、早速、稽古開始です!先週は不在だった講師の”ゆたっちょ”から、チームごとにチャレンジングな演出がどんどんつきます。それと共に、客席のお客さんに届くような声の大きさや、セリフを伝えるための体の動きも工夫しました。稽古と並行して、主に段ボールを使った小道具作りも進めていきます。途中、お昼ご飯や休憩を挟んで、16時から各チームごとに中間発表。それを観た他のメンバーから感想のフィードバック。以前よりもメンバーからどんどん積極的に手が挙がるようになっていて、演劇を観る力・面白さを見つける力・それを人前で言葉にする力など、この数カ月間で”楽しい演劇”をとおして、様々な成長を見せてくれたメンバー達に、人知れず胸を熱くしていたスタッフです。作品については、どのチームもこの時点でかなり面白い!でもきっとまだいける!それぞれの課題を胸に、明日の本番に臨みます!
3/13㈰、そして迎えた発表会本番!朝から早速、各チームごとに1時間ずつ入れ替わりで劇場で稽古していきます。本番全体の流れやスタンバイの仕方、暗転やカーテンコールの練習も。その間、他のチームは2階スタジオで稽古。そして昼食後、全体での最終稽古にあたる「ゲネプロ」を行いました。みんな昨日の稽古より更に上手くなってる!14:00から最後の30分休憩です。むらいちゃんから「各自で練習してもいいし、休憩取りながらチームで自主稽古してもいいからね~」とアナウンスがありましたが、全員がしっかりがっつり30分休憩とっていました。さすがです(笑)更にむらいちゃんから「青年団の劇団員も観に来るよ」「客席はほぼ満席だよ」とアナウンスがあると、みんな「えー!やだーー!」と心にもないことを言ったりしてました(笑)メンバーたちはキラキラやる気に満ちた表情です。
本番30分前、制作の尾形から、メンバー達にもお客様を迎える「受付」を経験してもらうべく、各ポジションが割り振られました。それぞれの持ち場を担当する大人から各自レクチャーを受け、いざ受付開始です!受付開始前から、劇場の外には20名程お客様が。メンバー自ら「いらっしゃいませ~!」とお客様を劇場に迎え入れます。ご来場いただいたお客様も、子ども達に迎えられてほっこり笑顔です。
いざ!本番!・・・の前に、まずは講師のゆたっちょとむらいちゃんからお客様に前説として、これまでの「とよとよシアター」の活動の経緯をお話させていただきました。毎回、創作に創作を重ねてきた彼ら。互いを尊重し合い、自らアイデアを出し、チームで擦り合わせ、よりおもしろい作品を目指す。この児童劇団でしか得られない半年間の経験の中で、彼らの輝きを一瞬でも共有できたことは、我々にとっても本当に幸せな時間でした。さぁ、その集大成の発表会がいよいよ幕を開けます。
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たじま児童劇団【とよとよシアター3本立て公演】
『失われた研究員』
温泉について研究するサークルメンバーが、城崎のとある温泉に入ると、一人また一人と居なくなり…絶叫と笑いのホラーエンタメ!最後に温泉に残ったものは…⁉
『フジモンド』
富士山のどこかにある秘密の噴火口に埋まっているという巨大なダイアモンドを巡り、人間の様々な業(ごう)が恐ろしいほど露わになるヒューマンサスペンス!
『未知との遭遇』
給食のみかんを食べられず居残りさせられる5人の生徒達。よくある風景かと思いきや、予想外すぎる展開が次々と現れるSFスペクタクル!いったい彼らの正体は…
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本番では、ひな壇の客席から大勢のお客様に観られる経験、本格的な照明や音響を使用して劇場で上演するワクワクドキドキもあったはず。でもメンバー全員が本当にやりきった!という感じのスッキリとした表情で、客席からの満場の拍手に包まれていました。
終演後、全員で2階スタジオにて簡単な振り返り。そして、今日を最後に【小学生の部】を卒業する3名の6年生メンバーへ、講師陣&アシスタントの大人達から歌を贈りました。海援隊『贈る言葉』の替え歌なのですが、これがまぁ泣ける泣ける…。そして、むらいちゃんからメンバー達に最後の言葉が贈られました。「みんなのことが誇りで自慢です。」
本日をもって、たじま児童劇団【小学生の部】今年度の活動は終りです。これまで応援してくださった皆さま本当にありがとうございました!2022年度は、また5月頃に募集開始する予定です。また、たくさんの子ども達と演劇の楽しさを共有できたらうれしいです。
[スタッフ福田]