たじま児童劇団小学生の部、第2回目の活動がありました。今日から、はじめましてのメンバーも加わりました〜!
活動時間前、スタジオの真ん中に登場した大きなはしご。登っていくと、江原河畔劇場の屋根の上にある窓(屋根裏部屋?)につながっています。見える景色は格別。ところが、登るよりも、降りるほうが怖い〜!!!おっかなびっくり降りてきて、小学生の部の活動が始まりました。
今回は、「チーム対抗かくれんぼ」と「江原河畔劇場の七不思議創作劇」の二本立てでした。
まずは「チーム対抗かくれんぼ」。このかくれんぼは、江原河畔劇場を丸ごと全部使えます。まず、みんなでどこに何があるのかや、トイレはだめなどルールを共有してから、隠れます。嗜好凝らした隠れ場所で、鬼は何度も何度も行ったり来たり。ちっとも見つからず、鬼チームだった私はヘトヘトでした。
次に3チームに分かれて「江原河畔劇場の七不思議」の劇を創作しました。かくれんぼをして、河畔劇場の隙間と仲良くなったみんなは、普段はステージにならないような面白い場所をステージに変身させていました。
『5人の幽霊とオヤジギャグ』
かくれんぼで大人気だった、暗くて狭い場所。それは、劇場に設置される客席の下です。客席の隙間から手を出すと、まるで森の地面からにゅっと手が出てきたように見えるんです。そんなわけで発表を見てくれるお客さんには、ステージ側から客席を観てもらうことにしました。幽霊たちがいる森に人間がやって来るエピソードに決まると、ここで面白い意見が!「やってきた人が幽霊になる理由をオヤジギャグにしよう!」
それから、発表まで細かいところを詰めていきました。「(色々な場所から手が出てくるのではなく)人間が通った場所から手を出そう。」「お客さんの近くから(手を)出したほうが怖いのでは?」「明かりは暗いほうが良い!」「最後は人間を連れ去ろう。」「みんなで連れて行ったら良いのでは?」どんどんアイデアが出て、どんどん作品が面白くなっていきました。
本番ではもちろん、オヤジギャグは狙い通りに観てくれた別のチームの笑いを誘いました。
【スタッフ 丸山るか】
『メイクアップアーティストの呪い』
「メイクアップアーティストの怖い話がいい!!」直ぐにアイディアが出ます。このやりたい事へのアクセスがはやいのが児童劇団の子どもたち。さすがです、、、まだ、2回目なんですけどね笑。
メイクアップアーティストが居る場所といえば!そう!楽屋の鏡前ですね。女優ライトがピカ〜と点く、そんな舞台を想像しながら皆んなで楽屋へ向かいます。
が、しかし、そこには既に別のチームが!!
お互いどうしてもその場所を舞台にしたい、、、そして壮絶な?!楽屋争奪ジャンケンが行われたのですが、はい!!うちのチームは見事に敗れてしまいます。
それならば!と隣の楽屋1にある大きな姿見の前でお話を展開していくことに。
この発想の切り替えも、はやい!はやい!
結果、子どもたちのイメージがどんどん膨らんでいき、大きな鏡を挟んで左右に設置された扉をデハケ口に上手く使い、『メイクアップアーティストの呪い』は誕生しました。
わがままな女優とそのマネージャーに理不尽にいじめられ、メイクアップアーティストは自ら命を絶ってしまいます。10年後、華々しくキャリアを得た女優のもとに、1人のメイクアップアーティストが現れます。それは、10名年前に自分がいじめていた、メイクアップアーティストの霊だったのです!!
照明と音響の使い方も完璧です。場面が変わるたびに電気をカチカチと点滅させ、観客の恐怖を煽ります。観客は、鏡越しに女優やメイクアップアーティストの表情を観るという演出も、なかなか不気味でした。
「私の気持ちをわかって、って出て来てんだね」と別のチームの子が、浮かばれない幽霊の心を読み取っていたのも、とても印象的でした。観る力もしっかりある児童劇団の子どもたち、あっぱれ!!
【スタッフ 髙橋智子】
『物音の正体は……!?』
こちらのチームは、場所を決めてから物語をつくろうということになり、開始早々から劇場内を探検しました。他の班との場所争奪戦(じゃんけん)に見事勝利し、場所は楽屋2に決定!
楽屋2には、衣裳を保管するラックがあり、そのまわりを囲むようにしてカーテンが備え付けられています。それが、保健室にあるベッドとカーテンに見えたため、物語の場所は「保健室」になりました。
また、テーマが「江原河畔劇場の七不思議」ということで、「誰も居ないベッドから物音がする」という設定を考えました。
その後、登場人物と物語の流れを考え、「ダラダラしていてお金がない保健の先生」や「学校にお菓子を持ち込んでいる生徒」など、キャラクター設定も充実していきました。さらに、最初に出た「しょうもない話をつくりたい」というアイデアをもとに、物語の終わり方を決めました。
最終的には、このような作品が完成しました。
数日前から、ベッドから物音が聞こえることに悩んでいる保健室の先生。その話を聞いた保健委員会の生徒たちと、一緒にベッドをのぞきます。しかし、誰も居ません。しばらくするとベッドからすさまじい物音が!もう一度みんなでベッドをのぞいてみます。ベッドのカーテンを全開にすると、そこにはなんと校長先生の姿が!!
先生と生徒たちは、びっくり仰天。なんで保健室のベッドにいるのかと尋ねると、「教頭先生がOKしたから」という答えが。さらに、校長先生は生徒が持ち込んだお菓子を勝手に食べており、「ベッドとお菓子の補充、よろしく〜」と言い残し去ってしまいました。
前半の不気味な雰囲気とは打って変わって、しょうもないオチのついた面白い作品に仕上げることができました。
作品づくりを通して、アイデアをどんどん出し、どんどん動き、面白い作品をつくろうと精力的に取り組む様子が印象的でした。また、グループで作品をつくってみた感想では、「もっとお客さんに(シーンの状況が)わかるようにつくりたかった」など、面白い作品づくりに貪欲な様子もうかがえました。
次はどのような作品をつくり発表してくれるのでしょうか。今後の活動も楽しみになった1日でした!!
【スタッフ 石川はな】