2024年度 1回ひょっこりニュース更新!
ひょっこりニュースを更新しました!
7月13日の体験ワークショップの様子を公開しています!
ひょっこりニュース!→https://ebara-riverside.com/07/17/7140/
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ぜひご覧ください!
ひょっこりシアター2024「演劇体験ワークショップ」7月13日
こんにちは。江原河畔劇場の村井です。
今年もひょっこりシアターがひょっこりとやってきました!!(嬉しい!!!)
今回の活動レポートはひょっこりシアターのサポーターズメンバーである、ともに書いてもらいました〜。
今後もいろんなサポーターズメンバーからのレポートをお送りしていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします〜。
ひょっこりシアター運営スタッフ
村井
ひょっこりシアターサポーターズのともです。楽しく、そして感動もあるひょっこりシアターのお手伝いがしたくて、今年も参加しています、どうぞ、よろしくお願いいたします。
とも
今年も「ひょっこりシアター」がスタートしました。
今年は「演劇体験ワークショップ」と「創作体験ワークショップ」とに分けて開催されます。
「演劇体験ワークショップ」1回目はスタッフ6名、サポーターズ5名、参加者8名でした。
1回目というのは、スタッフやサポーターズ、参加者ともに、少しは緊張するものですが、スタジオに入ってきた参加者たちの多くが昨年度参加したメンバーで、すぐに楽しい雰囲気が漂いました。もちろん今回初めての参加者、スタッフ、サポーターズもおられ、「これから何が始まるんだろう?」という「ドキドキ感やわくわく感」も感じました。
自己紹介のあと、自分の名前(ひょっこりシアター中の呼び名)であいうえお順に並び変えるゲームからワークショップがスタート。知らぬ間に、お互いの名前を呼び合って、名前順に一つの輪になりました。お互いの名前を呼び合うことで、お互いの距離が縮まっていきます。
続いて拍手回し。経験した人が多く、楽しそうに拍手を回していましたが、途中から、イレギュラーに回し始め、笑いが生まれていきます。かけ声回しに発展したり。食べ物リレーに発展したりしました。拍手回しというアイスブレイクが、「目に見えないものを見えるような表現」に自然な形で広がっていきました。自然な形で楽しさが、どんどん大きくなっていきます。
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続いて、「何をやっているのかあてるゲーム」
ジェスチャーで、何かを表現し、それをみんながあてるというものです。ファシリテーターのむらいちゃんの見本から始まり、その後参加者が次々と手を上げ、様々なジェスチャーが生まれていきます。2人で「オセロ」「マリオカート」を表現したり、コンビニでの買い物の様子を表現したり、晩酌やジム通いなど「やりたいこと」がジェスチャーで表現されたり…。
この流れで、チームに分かれて「今やりたいこと」「やってみたいこと」をテーマに、創作が始まりました。4つのチームに分かれ、そこにスタッフとサポーターズも混じりながら「自分のやってみたいことって何だろう?」を考えました。いくつでも「やりたいこと」が出てくるメンバーもいれば、「今やりたいことって何だろう?」と一生懸命に考えるメンバーもいる。ランダムに分けられたチームの中で、自分の「やりたいこと」が次第に集まっていきます。
「推しのライブに行く、将棋で遊ぶ、アイドルユニット、海でBBQ、もぐらになる、時間をとめる、漫画をずっと読む、WBCに出て優勝する、ラーメン二郎にいく、焼肉食べ放題、車を運転、ジムに行ってダイエット、鳥になる、お城のお姫様…」
「やりたいこと」を考えたり、人の「やりたい」を聞いたりするこの時間の、参加者の真剣な顔や言葉にできた時の笑顔は、とてもキラキラしていました。
それらを一つのお話しにつないでいきます。
エアコンが壊れた家に友だちと集まっていて、網戸を直し、推しのライブに行ったつもりが別のライブで、がっかりしながら家に帰り、海でBBQに行ったり、将棋で蛙跳びをして遊ぼうとしたりとするお話しが生まれました。「やりたいこと」だったのに、別のライブに行ってしまうなど、かなわない部分を盛り込んで笑いにし、面白いお話しでした。
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次は、売れないアイドルユニット(むっちゃん&みっちゃん)がスタートするお話。練習してもうまくあわず、解散してしまう。でも(むっちゃん&みっちゃん)に会いたくブラジルのモグラははるばる日本までやってきたが、すでにユニット解散の真実を知る。みっちゃんは飲んだくれてやさぐれている、そこに登場した警備員さん、みっちゃんには女神にみえ、やさぐれた心がほぐれていく、そこにむっちゃんソロのライブが開かれて… 3年という時間をうまく使い、また登場人物が役によって見え方が違うなど、さまざまな工夫が見られ、面白いストーリーでした。
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次は、「時間をとめる」がテーマのお話。時間がなくて漫画がなかなか読めないお客に1時間1,000円で時間をとめ、8時間漫画を読ませたり、WBC優勝のため、バッターと時に時間を止めてもらい、ホームランをうって優勝するシーン、最後にラーメン二郎に行くことを頼むと「勝手にどうぞ」という時間と関係ないことを「オチ」につかったとても面白いお話しでした。
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最後は、メンバーみんなの「やりたい」をつないだストーリー。焼き肉食べ放題にどうしても行きたいけれど、お店が遠く、新しい車を買った友だちに乗っけてもらい、他の友だちを連れて食べ放題へ。ダイエットが気になりジムに行って、一気に痩せると、空を飛ぶ鳥に変身、お姫様が住むお城に行き着くという、現実からファンタジーへとつながるお話しでした。
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今日初めて参加された方がいる中での創作で、できあがったものの完成度は高く、どれもとても面白いものでした。
自分の思いと他の人とが結びついて、新しいイメージがうまれて、どんどんお話しが広がります。これからも、新しい出会いと新しいストーリーができあがっていきそうで、楽しみで仕方がありません。
【ひょっこりシアター2024体験ワークショップ】
ワークショップ実施日:2024年7月13日(土)
2024年6月号
6月29日(土)『植村直己没40年事業「語り」と「手紙」で綴る 植村直己が残したもの』開催
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植村直己没40年事業『「語り」と「手紙」で綴る 植村直己が残したもの』
植村直己さんが1984年に消息を絶ってから、今年で40年を迎えました。
植村さんのひたむきな姿勢と常に謙虚さと感謝の気持ちを忘れない人柄は、今もなお世界中の人々に愛され続けています。
この没40年となる機会に、ゆかりのある方々に講演、また植村さんから妻・公子さんに送られた手紙の朗読を通して、植村さんが今を生きる私たちに残してくれたものをあらためて思い起こし、伝えたいと考えます。
内 容
<一部>
わが友植村直己を語る
・廣江 研氏(明治大学山岳部親友)
明治大学山岳部の親友である廣江研氏が、当時の山岳部の様子や植村直己さんが妻、公子さんと結婚してからの日々等エピソードを交えながら植村さんの人となりを語る。
<二部>
植村直己「妻への手紙」の朗読
結婚前のヒマラヤ遠征、ヨーロッパ遠征、アメリカ語学留学、南極冒険等各地からの手紙を朗読。
・朗読
知念史麻 (劇団青年団)
渡辺帆南 (芸術文化観光専門職大学学生)
西村 恵 (芸術文化観光専門職大学学生)
・楽器演奏 芸術文化観光専門職大学サークル「なまおと」
多久和かおる(芸術文化観光専門職大学学生)
田中翔也 (芸術文化観光専門職大学学生)
久我心麦 (芸術文化観光専門職大学学生)
星野 優 (芸術文化観光専門職大学学生)
<三部>
講話
・平田オリザ氏(芸術文化観光専門職大学学長)
植村直己の生き方を語る
◎日程
2024年6月29日(土)13:30~16:00
受付開始/開場 13:00
◎場所
江原河畔劇場 兵庫県豊岡市日高町日置65-10
0796-42-1155(10:00~16:00)
※駐車場は近隣駐車場、江原駅東駐車場をご利用ください。
◎参加費
無料
※未就学児入場不可
◎ご予約・お問い合わせ 6月2日(日) 9:00予約開始
QRコードもしくは植村直己冒険記念館へお電話ください。
植村直己冒険記念館 兵庫県豊岡市日高町伊府785
0796-44-1515(9:00~17:00)
植村直己冒険館ホームページ https://boukenkan.com/
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◆支援会員のお客様は、江原河畔劇場へご予約をお願いします。
0796-42-1155(10:00~16:00/公演期間中以外は日曜休館)
主 催 豊岡冒険館株式会社 (豊岡市立植村直己冒険館)
後 援 豊岡市/江原河畔劇場
協 力 コミュニティこくふ/八代おもいやりネット/日高地区コミュニティ「きらめき日高」/コミュニティ三方/桜・清流の郷きよたき/西気明日のいしずえ会
《ひょっこりシアター》2024年度メンバー募集のお知らせ
江原河畔劇場にみんなで集まって、
わいわい、がやがや、ごろごろ しながら
「えんげき」を一緒に作りませんか?
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「えんげき」ってなんだろう?どんなことするのかな?そんな初めての人でも大丈夫です。
みんなで楽しくゲームやおしゃべりしてる間にきっと作品ができあがります。
いつもの仲間の意外な一面を見つけたり、初めましての人と仲良くなったり、気づいていなかった自分の得意な一面を見つけるチャンスかも! 劇場は新しいことを発見する場所でもあります。
ひょっこりシアターに参加して友達や新しい仲間と「えんげき」を作る体験をしてみませんか?
初めてでも大丈夫!演劇で遊んでみよう!
ひょっこりシアターは、障害のある方を主な対象とした演劇ワークショッププログラムです。
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活動場所
江原河畔劇場(えばらかはんげきじょう)
〒669-5311 兵庫県豊岡市日高町日置65-10
https://ebara-riverside.com/
対象
15歳以上
※18歳未満は保護者の同意が必要です
募集人数
各回20名
(団体でのお申し込みをご希望の場合は、劇場までお問い合わせください)
申込方法
※下記いずれかの方法でお申込みください
※申し込み多数の場合は抽選となる可能性があります
・電話 江原河畔劇場 0796-42-1155(10-16時、公演期間中以外は日曜休館)
・申込用紙(ダウンロードして、必要事項を記入のうえ郵送または直接持参ください)
活動日程
《 演劇体験ワークショップ 》
単発のプログラムです。何回でもご参加いただけます。
ジェスチャーや簡単なゲームを通して演劇で遊びます。
◆保険料:100円/回
日程 | 活動時間 | 申込締切日 |
---|---|---|
7月13日(土) | 14:00〜16:00 | ※申込締切:7月1日(月) |
8月3日(土) | 14:00〜16:00 | ※申込締切:7月22日(月) |
10月26日(土) | 14:00〜16:00 | ※申込締切:10月14日(月) |
11月30日(土) | 14:00〜16:00 | ※申込締切:11月18日(月) |
1月18日(土) | 14:00〜16:00 | ※申込締切:1月6日(月) |
《 演劇創作ワークショップ 》
全6回連続のプログラムです。すべての回にご参加ください。
やってみたい役や、言ってみたいセリフなど、みんなの「やってみたい」をもとに世界に一つだけのオリジナル作品を作って発表します。
◆保険料:600円
※申込締切:8月26日(月)
日程 | 活動時間 | 活動内容 |
---|---|---|
9月28日(土) | 14:00〜16:00 | ワークショップ |
10月5日(土) | 14:00〜16:00 | 創作 |
10月12日(土) | 12:30〜16:00 | 創作 |
10月13日(日) | 12:30〜16:00 | 創作 |
10月19日(土) | 10:30〜16:00 | 劇場リハーサル |
10月20日(日) | 10:30〜16:00 | 発表 (発表会14:00開演) |
参加費
無料
お問い合わせ
江原河畔劇場 0796-42-1155(10-16時、公演期間中以外は日曜休館)
主催・運営
一般社団法人江原河畔劇場
協力・後援
豊岡市|出石特別支援学校
助成
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文化庁文化芸術振興補助金
劇場・音楽堂等機能強化推進事業(地域の中核劇場・音楽堂等活性化事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会
《ひょっこりシアター》座談会を行いました!
ひょっこりニュースを更新しました!
12月に実施し、大盛況のなか幕を下ろしたひょっこりシアター。
参加者の送迎やその活動を普段から支えてくださった保護者のみなさんと、出石特別支援学校から有志で参加して活動をサポートしてくださった先生方に、今回の企画について座談会という形でお話を伺いました。
ひょっこりニュース!→https://ebara-riverside.com/01/17/5618/
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ひょっこりシアターについて、座談会を行いました!
12月に実施し、大盛況のなか幕を下ろしたひょっこりシアター。
この大成功の裏には、この活動を支えてくださった方がいます。
それは、保護者のみなさん、そして、サポーターと呼ばれるみなさんです。
参加者の送迎やその活動を普段から支えてくださった保護者のみなさんと、出石特別支援学校から有志で参加して活動をサポートしてくださった先生方に、今回の企画について座談会という形でお話を伺いました。
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――保護者のみなさんにお伺いしますが、今回、どんな感じで申し込みをされましたか?
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せいようさんのお母さん:うちは作業所からチラシを持って帰ってきたんですけど、最初は「行かない」って言ってたんです。他の子も来ると思うよって言っても、やっぱり「行かない」って言ってて。でも、締め切りの日に、卒業した出石特別支援学校の運動会があったんですけど、そこにいったら同窓生のみんながいて。そこでかれんちゃんが「みんな来るからあんたも来なあかんで!」って言ってくれて、先生からも「今日までだから申し込んでおいで」って言ってもらえて、そうしたみんなの後押しもあって、申し込みに来ることができました。
むつみさんとみささんのお母さん:うちも、かれんちゃんからですね。
しげみさんのお母さん:うちも、かれんちゃんが言ってくれたのがきっかけですね。子供同士のグループLINEがあって、そこですごく声をかけてくれたみたいです。
かれんさんのお母さん:でもね、うちも最初じゃなくて、最初に誰かが「チラシあるで」って言ってくれた子がおったみたいで。その子からわーって広がっていった感じですね。
――そうなんですね! これまでの関わりの中から「一緒にやろう!」っていう声かけが繋がって、申し込んでくださったんですね。そこから、実際に参加してみて、メンバーのみなさんの様子はいかがでしたか?
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はるとさんのお父さん:通っている学校(出石特別支援学校)で、お昼の放送係というのが順番で回って来るそうなんですね。うちの子はそこで、自分で原稿を書いて宣伝をしたみたいで。「僕は江原河畔劇場で劇をしてます、泥棒の役をしたりとかしてて楽しいです、17日にあるから皆さん見に来てください」って。その話を先生に聞いて、そんなこと自分で言えるようになったんや!ってびっくりしました。それだけここの活動が楽しいんだろうなって思います。
あんりさんのお母さん:うちの子は知的障害が最重度で言葉が出にくいんですが、それでも時々「発表会」って言葉が出てきたりしていて、ああひょっこりシアターの発表会にむけて練習するのを楽しみにしてるんだなあって思います。それから、昨日、初めて「みっちゃん(ひょっこりシアターのファシリテーターの名前)」って言ったんです。みんなの中で少しずつ馴染ませてもらって、ここでの活動をすごく楽しみにしてるんだなと思いました。
たいきさんのお母さん:うちは今年3月に出石特別支援学校を卒業したんですけど、今回このひょっこりシアターには学校の時一緒だった友達たちが何人か参加していて、彼らと再会できたことが嬉しかったみたいです。
しょうこさんの叔母さん:うちも高校の時一緒だった子たちと会うのを楽しみにしてて、稽古場に来ると、笑顔が増えていることをすごく感じますね。言葉は少ないんですけど、表情から楽しみにしていることや、早く行きたいっていう気持ちが伝わってきます。ただやっぱり、日々の仕事との両立が難しいみたいで、ちょっと疲れがたまるようなことはありましたね。
――そうですよね、普段とは違う活動になるので、楽しい反面、疲れがでることもありますよね。稽古のペースについては今後の検討課題だな、と私たちも考えています。貴重なお話、ありがとうございます。それでは、サポートをしてくださった先生方にも伺ってみます。今回の活動を見て、どんな感想を持たれましたか?
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山本先生:誘い合ってという話もありましたが、最終的にはそれぞれが自分で「行きたい」と思ってこの場に来ているという、そのことがあったから、より価値のある時間にできたのだろうと思います。ひょっこりシアターという、家や学校とは全く違う場で、みんなの新しい表情を見ることが出来て、たくさんの発見がありました。
原田先生:こういう場所ができて、学校とは違う、これまで関わりのなかった人たちと交流できるようになりました。学校で見慣れた姿とは違う面も見られて、みんな積極的になったように感じます。
寺田先生:この春に特別支援学校を卒業した子たちが、たくさんここでお世話になっていて。多くの子は3年生の時に演劇公演を体験してるんですね。今回、ここで再び余暇活動としてみんなと顔を合わせられる喜びと、またみんなと演劇ができる喜びとでとても嬉しそうでしたね。それから、お互いに協力し合ったり、支え合いながら活動する姿も見られて、成長を感じました。演劇を通して、こうした関係をさらに続けていられることはありがたいことですね。
大樽先生:このプロジェクトに対して興味を持った人たちが集まってきて、それをコーディネーターの方々がワークショップを通じて集団を形成してくれたということが、参加したみんなにとって楽しいことだったのだろうと思いますね。参加してるメンバーも、学生から社会人、40代くらいの方までと幅広い年齢層の方が参加していました。そんな中で、お互い頼りあって、良い助け合いが生まれていたこともよかったと思います。それから、学校・職場・家庭とはまた違う、「自分の居場所」というものを見つけることができたことはとても大きなことだと感じます。こうした活動が、今回で終わってしまうのは残念なので、何らかの形で活動が続けられると良いなと思いました。ここにいて彼らにすごい楽しみが生まれたということを、広げていって欲しいです。
寺田先生:今回のような活動が、何らかの形で今後も続けていけたら何よりも嬉しいです。仲間ができることで、自分だけではなく仲間と一緒に楽しむことができる。楽しむことで表現力も向上して、さまざまな人と関われるようになります。そして、その経験は仕事や、普段の生活にも活かされていくものだなと思います。
* * *
沢山の方々に寄り添っていただきながら実施した今回の「ひょっこりシアター」。新しい居場所として、演劇を通して人と出会い関わりあってくことを、これからも続けていくことができたらと考えています。今回参加してくださったみなさん、関わってくださったみなさん、観劇に来てくださった皆さん、そしてこの活動を気にかけてくださったみなさん。本当にありがとうございました!今後の活動にもぜひご期待ください。
座談会実施日:2023年12月17日(日)
撮影:Reina Sato
文:加藤仲葉
《養成講座》講座内容と講師陣のプロフィールを追加しました
2024年6月〜2025年3月にかけて実施される「江原河畔劇場ワークショップファシリテーター養成講座」の参加募集ページに講座内容と講師陣のプロフィールを追加しました。
江原河畔劇場ワークショップファシリテーター養成講座 参加者募集のお知らせ
申込締切は5月20日までとなっております。
皆様からのご応募をお待ちしています。
2024年5月号
《養成講座》江原河畔劇場ワークショップファシリテーター養成講座 参加者募集のお知らせ
ワークショップについて一緒に学びませんか?
2010年度に文部科学省の「児童生徒のコミュニケーション能力の育成に資する芸術表現体験事業」が始まって以降 、《演劇的手法を活用したコミュニケーション・ワークショップ 》の需要は高まっており、国公立の小・中・高校・特別支援学校だけでなく、地域自治体が主導して、公立全校にコミュニケーション教育を導入するケースも増えています。近年では教育のほか、介護・医療、防犯 ・防災、多文化共生といった地域課題を共有し協働を図る手法のひとつとして「演劇 」が取り入れられ、また 、ビジネスの世界でもグローバル化に起因する多様性を巡る問題、世代間や組織間に生じる相違を解決する方策に活用されています。
<江原河畔劇場の取り組み>
・豊岡市の全小学1,2年生対象の演劇ワークショップ授業
・兵庫県北部、南部、京都府北部、大阪府の学校での演劇ワークショップ授業
・特別支援学校でのワークショップ
・地域の企業、商工会議所、商工会青年部等での研修内のコミュニケーションワークショップ
・子育て世代対象のコミュニケーションワークショップ
様々なケースに対応してワークショップを実施してきた江原河畔劇場では、これまでに実施した内部研修の蓄積と劇場のネットワークを活かし、全国で活躍するゲスト講師陣を迎えた「ファシリテーター養成講座」を開催します。前期9回/後期5回(全14回)を通して、現場のニーズに応じてワークショップのプログラムをデザインし、参加者を的確に見取り適切に進行できるファシリテーター、および、ニーズを開拓してワークショップを企画し、実施環境を整えるコーディネーターの育成を目指します。近い将来、社会の様々な分野で活躍するためのスタート地点として、本講座を捉えていただければと思います。
皆さんのご応募をお待ちしています。
江原河畔劇場
○対象
ワークショップに関心を持ち、学校や地域の現場で活動するファシリテーター、コーディネーターを目指す実演家・スタッフ(俳優、演出家、劇作家、制作者など)
○参加資格
前期、後期を通年で参加できる方
○参加費
無料
○募集人数
30名程度 (応募多数の場合は選考あり)
○応募方法
こちらの申込フォームに必要事項を記入の上、ご応募ください。
【申込締切:2024年5月20日(月)23:59必着】
*選考結果は、5月26日(日)までにご連絡します。
○実施概要
日程:2024年6月〜2025年3月 全14回
◉前期ワークショップ講座
回 | 日程 | 時間 | 講師 | 講座内容 |
---|---|---|---|---|
第1回 | 6月6日(木) | 19:00~21:30 | 平田オリザ | 体感コミュニケーションゲーム -授業への導入にあたって- |
第2回 | 6月13日(木) | 19:00~21:30 | 田野邦彦 | “演劇を活用する”ワークショップ、を理解する |
第3回 | 6月20日(木) | 19:00~21:30 | わたなべなおこ | ファシリテーターに必要なものってなに? |
第4回 | 6月22日(土) | 10:00~12:30 | 白神ももこ | ゆるやかにつながるためのダンス |
第5回 | 6月28日(金) | 19:00~21:30 | 多田淳之介 | 教えないワークショップ |
第6回 | 7月4日(木) | 19:00~21:30 | 平田オリザ | 主体的、対話的で愛のある学び -大学入試改革から見た新しい学校観、新しい教育観- |
第7回 | 7月17日(水) | 19:00~21:30 | 平田オリザ | わかりあえないことから -コミュニケーション教育の現在地- |
第8回 | 7月21日(日) | 14:00~16:30 | 田上豊 | ワークショップデザインのために知っておくとトクすること |
第9回 | 7月27日(土) | 14:00~16:30 | 村井まどか | オリジナルのワークショップをつくろう |
◉後期ワークショップ講座
ワークショップの現場見学および現場実践
チームに分かれてオリジナルワークショップの創作と実践
回 | 日程 | 時間 | 講座内容 |
---|---|---|---|
第1回 | 10月6日(日) | 14:00~16:30 | オリエンテーション |
第2回 | 11月2日(土) | 10:00~13:00 | たじま児童劇団でのファシリテーション実習 |
第3回 | 2月2日(日) | 10:00~17:00 | オリジナルワークショップのトライアル実習 |
第4回 | 3月8日(土) | 10:00~17:00 | オリジナルワークショップの実践とフィードバック |
第5回 | 3月9日(日) | 10:00~17:00 | オリジナルワークショップの実践とフィードバック |
○会場
江原河畔劇場
〒669-5311 兵庫県豊岡市日高町日置65-10
https://ebara-riverside.com/
○お問い合わせ
江原河畔劇場 0796-42-1155(10-16時、公演期間以外日曜休館)
○講師プロフィール
平田オリザ
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劇作家・演出家。芸術文化観光専門職大学学長。劇団「青年団」主宰。江原河畔劇場芸術総監督。豊岡演劇祭フェスティバルディレクター。豊岡市芸術文化参与。 1995年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞、2019年『日本文学盛衰史』で第22回鶴屋南北戯曲賞を受賞。2011年フランス文化通信省より芸術文化勲章シュヴァリエ受勲。小中学校の国語教科書にも平田のワークショップの方法論に基づいた教材が採用され、多くの子どもたちが教室で演劇を創作する体験を行っている。2019年より日高町在住。但馬地域をはじめ全国の学校で演劇手法を活用したコミュニケーション教育にも取り組んでいる。
田野邦彦
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演出家/ワークショップ・デザイナー 洗足学園音楽大学ミュージカルコース准教授 RoMT主宰/NPO法人PAVLIC理事 2005年より自身の演劇ユニットRoMT(ロムト)を主宰し、シェイクスピアなど海外戯曲の日本語上演を中心に活動。近年は演劇のみならず新作オペラやミュージカル、また2022年には浅草・東洋館にて行われた浅草オペラの演出を手掛けるなど、ジャンルや会場の規模にとらわれない多彩な活動を展開。ワークショップ・デザイナーとして、全国各地の小・中・高校でコミュニケーション教育を目的としたワークショップを実施する他、様々な社会テーマと演劇を掛け合わせたワークショップ・プログラムのデザインやファシリテート、また人材育成事業などにも数多く携わっている。 現在、青山学院大学、慶應義塾大学、四国学院大学、大学院大学至善館などでも講師を務めている。
わたなべなおこ
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演出家/ワークショップファシリテーター/劇団あなざーわーくす主宰/NPO法人PAVLIC理事 兵庫県赤穂市出身。神戸大学卒業。1988年より中央戯劇学院(北京)に留学。 2000年、劇団あなざーわーくすを設立。新しい舞台表現の可能性を追求し、観客参加型の スタイルである「レクリエーション演劇」を独自に開発。斬新な舞台空間と楽しい演出が 日本各地で好評を得ている。 また、ワークショップ・ファシリテーターとしても、幼稚園児から80代のおじいちゃんまで 様々な年代を対象にワークショップを行い、全国各地で活躍している。豊岡市では、2019年 より非認知能力向上対策事業「演劇ワークショップ」の講師を務めている。
白神ももこ
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振付家/演出家・ダンサー/ダンス・パフォーマンス的グループ「モモンガ・コンプレックス」主宰/富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ芸術監督
モモンガ・コンプレックスでは、全作品の構成・振付・演出を担当。無意味・無駄を積極的に取り入れ、生活の中の些細なできごとやダンス以外の表現方法も自由に取入れユニークな空間を醸し出す。 フェイスティバル/トーキョー20にてミュージカル的ダンス・パフォーマンス『わたしたちは、そろっている。』構成・演出。木ノ下歌舞伎、デフ・パペットシアター・ひとみに演出・振付、オペラシアターこんにゃく座に振付参加など。 2017—2018年度セゾン文化財団ジュニアフェロー 四国学院大学、桜美林大学非常勤講師 https://momongacomplex.info/
多田淳之介
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演出家。東京デスロック主宰。古典から現代戯曲、ダンス、パフォーマンス作品まで幅広く手がけ、現代社会に於ける当事者性をアクチュアルに問い続ける。公共劇場の芸術監督や自治体のアートディレクター、フェスティバルディレクターなどを歴任し、国際・教育・地域を活動の軸に国際交流や地域や学校でのアートを活用したプログラムを数多く手掛ける。日韓合作『가모메 カルメギ』にて韓国の第50回東亜演劇賞演出賞を外国人演出家として初受賞。女子美術大学、四国学院大学非常勤講師。(財)地域創造リージョナルシアター事業派遣アーティスト、(財)地域創造公共ホール音楽活性化事業コーディネーター。
田上豊
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劇作家/演出家/田上パル主宰 1983年生まれ熊本県出身。桜美林大学文学部総合文化学科卒業。 キラリふじみでは、2008年より3年間、キラリンク☆カンパニーとして劇団活動。2019年より富士見市民文化会館キラリふじみの芸術監督を1期3年務める。移りゆく時代の中で揺らぐ人間やその集団を描き出すのを得意とする。劇団外でも公共劇場プロデュース公演やダンスカンパニーとの合作、国際共同事業など様々な活動を展開。近年は全国各地の小学生から高校生までを対象にした作品創作を精力的に行い、地域性を生かした演出法に定評がある。 創作型、体験型、育成講座まで幅広くワークショップも行う。 地域創造派遣アーティスト。奈良市アートプロジェクト舞台芸術プログラムディレクター。芸術文化観光専門職大学助教。
村井まどか
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劇団青年団俳優/一般社団法人江原河畔劇場代表理事 桜美林大学で演劇やアートマネージメントを学び、在学中2003年に平田オリザ主宰の劇団青年団に入団。『S高原から』『ソウル市民』『冒険王』などの劇団の代表作品に多数出演。 2012年から様々な現場でワークショップファシリテーターを務める。特に演劇的手法を用いたコミュニケーションワークショップを学校や福祉施設、地域団体や企業などに幅広く実施し、国語科目や婚活パーティー、認知症支援者向けなど、ワークショッププログラムの開発も手掛けている。江原河畔劇場が行なっている「たじま児童劇団(小学生の部)」や障害のある方を主な対象にした「ひょっこりシアター」のメインファシリテーターを務める。
主催・運営
一般社団法人 江原河畔劇場
助成
文化庁文化芸術振興補助金
劇場 ・音楽堂等機能強化推進事業(地域の中核劇場・音楽堂等活性化事業)
独立行政法人日本芸術文化振興会
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