― 2025年9月28日(日)シニアクラス 第4回目 活動レポート ―
今回で4回目の活動となりました。新メンバーも少しずつ打ち解けてきたのかな、という印象です。
まずは柔軟とストレッチからスタート。
「今いちばん欲しいものが自分の真上にあることを想像して、それを取るように上へ上へと伸びてみよう」というストレッチでは、参加者から「志望校の合格!」という声が。切実な高校生らしい一言に、場が和みました。
続いては発声練習。
自分の音域や相手の音域を操るワークを通して、自分たちの声の可能性を探りました。
そのあとは、今回の活動の本題――オリザさんによるテキストを使ったワークです。
電車の中で相席になった人に話しかける「ご旅行ですか」というセリフを題材に、チームに分かれて取り組みました。

前半はオリザさんから「演劇は、それぞれの“つもり”=context(文脈)のズレをどう共有するかが大切」というお話がありました。
演劇に限らず、文化や背景の異なる人と関わるときにも起こる“それぞれの解釈の違い”として話が広がり、中高生たちが自分ごととして真剣に耳を傾けているのが印象的でした。

後半は「ご旅行ですか」というセリフを言いやすくするために、新たにセリフを付け足し、チームごとに発表。
普段は電車の中で自分から話しかけないという中高生たちが、「自然に話しかけるにはどうしたらいいか」という点を含めながら考え、セリフを追加していきます。
役の立場や背景から考えることで、少しずつセリフの意味合いが変わることを実感しながら、役と自分とのcontext(文脈)のズレを縮めていきました。

「好奇心と謙虚さを持って役と向き合うこと」の大切さにも触れながら、
1月の本公演に向け、テキストと自分、そして役との“ズレ”を感じ取り、調整していくことを体験する時間となりました。
(スタッフ 永田)
