たじま児童劇団

2022.10.29[小学生の部]活動レポート

たじま児童劇団は、江原河畔劇場を拠点に、子ども達と演劇ワークショップをしています。現在は小学生の部(小学4年生〜6年生)と中高生の部、2チームで活動しています。

今日は、小学生の部の活動レポートです!

2022.10.29[小学生の部]活動レポート

今日も元気に劇場の扉を開けて「おはよう」とワクワクしたような表情で挨拶してくれるメンバー達。そんな顔を見ていると、「あぁ今日はどんなことがおこるんだろう」と、こちらも期待に胸を膨らませてしまいます。さらに、今日ははじめましての大学生3名がアシスタントに来てくれました!まずはみんなで、恒例の『コッパカパーナ』からスタート!途中、スピードが乗ってきて一瞬グルーヴが生まれるシーンが何度かありました。しかし、いつか”くだらないこと”に対するみんなの「はずかしい」や「めんどくさい」の殻がやぶれるまで、しばらくはやり続けますぞ!

さて、今日は劇場まるごと使って遊びます!念のため、危ない場所・入っては行けない場所をツアーしながら共有し、そのあと『チーム対抗かくれんぼ大会』を開催!4名のアシスタントが劇場のどこかに隠れ、それをどのチームが一番多く見つけられるかを競います。見つかる寸前、子ども達の足音が近づいてくるドキドキ感ったら!大人になってもかくれんぼって楽しいですね…(笑)劇場せましと1階・2階のあちこちを駆け回り、一人また一人と見つけだし、見つかったアシスタントはスタジオへ、まるで捕まえられた犯人のように子ども達に連行されていきました(笑)さぁ続いて、今日の本題です。今日は劇場すべてを使って『劇場の七不思議』をつくります!場所もお話もすべて自由。チームごとに気に入った場所を決めて、そこからどんどん妄想を膨らませていきます。各チームについた大学生のアシスタント陣が、創作時の子ども達の様子をレポートしてくれました!

【劇場客席】を使ったチーム【客席の一番上は、怪物がいる世界に繋がってる】という物語ストーリーのアイディアだけでなく、このセリフは姿が見えないところで言ったらいいんじゃないか、この役はこの人がいいと思うなど、演出的なアイディアも沢山出ました。アイディアが多く出るが故、全てを採用できないのがもったいないくらいでした。3回くらい練習をしましたが、全部通すのではなく、ここからやろうと出来ていないところを提案してくれる子もいました。やりたくないことをきちんと「やりたくない」と主張したり、そしてそれを受けて、周りも強制するのではなく、じゃあこうだったらどう?と代替案を提案したりする様子が見られました。 【藤崎】

【劇場裏の階段】を使ったチーム【階段の下った時に13段だとあちらの世界へ連れていれる】という物語ワークが始まったら、一人の子が率先して「ここが良い!」と場所を決めました。他の子達は特に案がない様子だったので、あっさりとその場所で劇を作ることに決まりました。話し合いは主にその子がアイデアを出して、それをみんなで練っていく、というような形で進みました。子どもたちの話を聴く態度や、練習中の態度から、お互いの信頼関係が成り立っているからこそ、この方法でも話し合いが上手く進んでいくのだなと思いました。一人一人が自分の役割を理解して立ち回っている姿は、小学生とは思えないくらい素晴らしかったです。途中で未就学児の女の子がチームに参加しました。その子は話し合い中や通し稽古中にたくさん喋っていたのですが、子どもたちはその子の話を遮ることなく最後まで聞いてから返事をしていました。「相手の話を最後まで聞いてから自分の意見を言う」というのは、コミュニケーションをする上でとても大事なことなので、それができている子どもたちの姿に感動しました。【仁平】

【二つの楽屋】を使ったチーム【ツアー形式でお客さんを誘導し、ここがむかしお城だった】という物語場所が決まった後に、そこにどんなものが置いてあるのかをみんなで探して、そこからストーリーを考えました。一人の子がリーダーとなって、みんながそれぞれに意見を出していました。話の大筋が決まった後は何度か通して、そこから新たなアイデアを出したり、新しい演出を加えたりと、子どもたちの中で話し合いや意見交換をしながら作っていきました。台本もはっきり決められていないのに、大筋があるだけで1つのものを作っていく彼らの前向きな姿はとてもかっこよく、素晴らしかったです。少し暗い場所での作業だったので怖がっていた子もいましたが、その子がいる場所はカーテンを開けたり少し電気をつけるなどの些細な気配りをしていている様子が見られました。心遣いのできる子たちだなと思いました。【宇野】

【劇場舞台面】を使ったチーム【色んな扉から、夜な夜な子どもの幽霊が出てきて劇場で遊ぶ】という物語ふだんリーダーシップをとるタイプではない子達が集まり、場所はなかなかすぐには決まらずでした。でも、な~んとなく、劇場の舞台面に集まり、そこにあるたくさんの扉や非常口のピクトグラムから着想を得て、そこから少しずつ想像を膨らませていきました。「この登場人物は誰なんだろう?」「どうしてここに来たんだろう?」私からの質問に答えてもらう形で、みんなからみるみるアイデアがでてきます。やんちゃなイタズラのシーンや、「ここが教室だった」からの「私はここに座ってた!」という、印象的なシーンを一気につくるチームワークやスピード感が抜群で、発表も自信を持って臨んでいた様子。いつも以上にポテンシャルを発揮した子の、帰り際の達成感に満ちた表情がとても印象的でした。【福田】

どのチームもユニークで見ごたえのある作品ばかりでした!子ども達のアイデアの豊かさやチーム内での合意形成のスピード感などに、大学生のアシスタントのみなさんが一様に驚いてたのが、スタッフとしてなんだか誇らしい気持ちになってしまいましたw そう、本当に凄いんです!たじま児童劇団の子ども達!今後も2月の発表会に向けて、いろいろ試しながら創作を続けていきます。お楽しみに。

【スタッフ 福田】

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