― 2025年9月7日(日)シニアクラス 第3回目 活動レポート ―
ウォームアップを済ませて、キャッチボールから始まりました。

テーマは<イメージの共有>
「野球ボールやテニスボールくらいのボールをイメージして」二人一組になってキャッチボールをしました。その後、実際のボールを使い、ボールがある時と無い時の違いを考えました。
ボールをイメージしてキャッチボールをする時より、実際にボールを使用してキャッチボールをする時の方が、「全身を使う」「集中する」「ボールを落とす」などの違いがあったようです。その後も、「バスケットボールやバレーボールをイメージして」やってみました。投げる前にドリブルをすることで、バスケットボールというイメージを相手と共有することができました。
次に、二人が大縄を回していていることをイメージして四人で飛びました。キャッチボールの時より一緒にやる人が増え、大縄跳びをした時のことを想像できるから、何をしているかがわかるという気づきがありました。
イメージの共有は、演劇を支える原理だという話を聞き、無い縄を見せていたのは演出の力だと学びました。
後半は、『カガクするココロ』(作・平田オリザ)のワンシーンの台本が配られ、二人一組で読み合わせ、4つの向かい合った椅子に座って読んだり、一定の距離を歩きながら読んだりして、意識の広がりを考えました。

椅子に座って台本を読むときと、寝転がってチラシを読みながら台本を読むのでは、力の抜け方や意識の方向が変わり、言葉の意味以外の心情が見えてきたりすることを学びました。

さらに、「ワンシーンが終わるまでに短めの距離を止まらずに歩きながら」、「挨拶に応えながら」「目の前の置物を気になりながら」台本を読むという複雑な条件を加えてみると、意識が分散され台詞を飛ばしたり、挨拶を無視したり、立ち止まったりしてしまいます。ですが、最初の座っての読み合わせと比べると、よりその人が見えてくるような表現になっているように感じました。
台詞がある上で、どこに意識を置いてみようか、稽古の時にいろいろ試してみて、いつも新鮮な状態でいられるように取り組むことが大切だと学びました。
今回は、俳優としての取り組み方について多くの学びがある一日だったのではないかと思います。
そろそろ始まる、本番に向けた稽古も楽しみです。
(アシスタント 坂戸)